車の助手席に乗るなり、『臭い』と言うアイータ。
先に乗っていた俺は別に感じない。
“ちょっと”じゃなくて、“凄く”だと言う。
『自分でそのニオイを発しているんじゃないのか?』と言ってみた。
あちこち発生源を探すアイータ。
そういえば助手席の床に俺のスニーカーが置いてあるし、昨日は雨の中、犬を散歩させたので蒸れてはいる。
直接手に取って嗅いでみたら、まぁ、うっすら臭うけど、違うでしょ。
アイータにも嗅がせてみた。
拒否していたけど、騒いでるんだから確認しろや。
『これじゃん!』と言う。
そんなはずはない。
俺も直接嗅いだのだから。
いろいろ調査をした結果、暖房があたった靴が助手席側にだけ臭わせてるという結論に至る。
俺は『理由がわかったならいいじゃん』とも思うし、『「雨の中、犬の散歩に行ってくれてありがとう」だろ』とも思うが、アイータは『自分でそのニオイを発しているんじゃないのか?』と言われたことを若干根に持ってるっぽい。